求人で透析室の医療事務を募集していたけど、透析室に関わった事ない私でも働けるかな?
最初は誰でも不安になるけど、大丈夫です。
透析室のメディカルクラークを10年していた私が、具体的に業務内容などを教えます。
医療事務をされている人でも、今まで携わったことのない分野の病院に勤務するのは不安ですよね。
透析室と聞いてどんな治療をしている所か知らない医療事務や、聞いたことはあるけど実際に見た事のない医療事務も多いと思います。
透析室は誰でもなれない場所なので、緊張したり落ち着かなかったりします。
でも慣れてしまえば楽しくで仕事ができるようになります。
透析室の医療事務・メディカルクラーク仕事
透析室の医療事務・メディカルクラーク1日の仕事
身の回りやナースステーションなどの掃除をします。
看護師は透析の準備などで忙しい為、医療事務が掃除をします。
勤務のスタッフ(看護師、臨床工学技士、医療事務、看護助手)全員に、患者さんの情報を伝達する。
透析患者さんは、来院時体重測定をします。主に看護助手の方がされます。
医療事務はたまに看護助手のお手伝いに入る位です。
前回透析した後から、体重がどのくらい増えたかを確認するためです。
看護師が測定した、血圧、脈、体重、体温などを電子カルテへ入力します。
お医者さんが処方した薬の処方箋を発行します。
薬局から処方箋の訂正依頼がの対応も医療事務の仕事です。
透析が終わった後に患者さんは体重測定をします。
開始時と同様で看護助手のお手伝い程度です。
透析終了時の情報を、電子カルテへ入力します。
透析記録の記入用紙の準備
消毒・掃除など
1日お疲れさまでした。
透析室の医療事務・メディカルクラークの月の仕事
- レセプト
- 保険証の確認
- 患者さんの負担金支払い対応
- 食事代の集金
レセプト
透析患者の診療は、毎回の治療はだいたい同じ内容なので覚えてしまえば簡単です。
透析を初めて知った医療事務・メディカルクラークの方でも、2、3ヶ月くらい経つと慣れてきます。
透析患者診療でよく使う項目です。
- 慢性維持透析医患者外来加算
- 下肢抹消動脈疾患指導管理加算
- 人工腎臓
- 時間外・休日加算
- 導入期加算
- 障害者等加算
- 慢性維持透析濾過加算
保険証の確認
透析患者さんは3~4種類の保険証と障害者手帳を持っています。
患者さんの住んでいる地域で、保険証の有効期限も違ったり、自己負担金も違うので毎月確認が必要です。
透析患者さんの診療費は、ひと月50万円くらいの高額な請求になります。
なので、保険証が変わっていたり切れていたりすると、病院側の請求ができなくなり大変なことになります。
透析患者さんが持っている保険証の一覧です。
- 社会保険・国民保険・後期高齢者医療
- 障害者医療証
- 特定疾病療養療養受領証
- 更生医療
患者さんの負担金支払い対応
透析患者さんの自己負担金はお住いの地域や所得によって違いがあります。
透析患者さんは、ほとんど障害者1級を持っています。
その為、1か月0円~500円程度の負担になるので、毎回の支払いはありません。
食事代の集金
透析時間は4~5時間ほどあり、食事を希望される方も多いです。
病院によっては、院内で食事を作っている所や業者のお弁当を頼んでいる所もあります。
食事を希望される方へ、1か月の食事代の計算をして請求します。
透析室の医療事務・メディカルクラークのイレギュラーな仕事
- 更生医療の手続き
- 新型コロナウイルスワクチンの対応
- インフルエンザワクチンの対応
- 診断書、介護意見書などの対応
更生医療の手続き
透析患者さんは自立支援医療(更生医療)の申請を行わないといけません。
自立支援医療(更生医療)とは身体障碍者手帳に記載されている障害の治療費にかかる医療費を軽くするための物です。
年に1度の更新手続きが必須なので、申請書の準備から申請を行います。
新型コロナウイルスワクチンの対応
2年前より始まった、新型コロナウイルスワクチンの対応はかなり大変です。
透析患者さんはほとんど、通院中の病院で接種するため予約をとります。
ワクチンはメーカーごとに1バイアルに6~17人分が入っている為、グループを作り日程調整をします。
透析患者へ接種の希望確認
接種日の日程調整(ワクチン1本に6〜17名分あるためグループ分け)
接種当日の接種券発行・VSIS登録
1ヶ月まとめてのワクチン料金の請求(各市町村に分けて)
インフルエンザワクチンの対応
毎年、10月くらいから始まるインフルエンザワクチンですが、2年前から新型コロナウイルスワクチンも始まりした。
そのためワクチン対応が、2倍になり大変です。
流れ的には新型コロナウイルスワクチンと同じです。
新型コロナウイルスワクチンとインフルエンザワクチンは同時接種可能とされています。
しかし担当の先生によっては2週間ほど間隔を空けた方がいいとのことで別々に接種をおこなうところも多いです。
診断書、介護意見書などの対応
透析患者さんから診断書の依頼があったり、市役所や役場から介護意見書の依頼があったりします。
医療事務はお医者さんに記入依頼をし、患者さんや市役所・役場へ代金を請求します。
透析室スタッフ、患者さんとの関係性や対応方法
透析スタッフ
透析室には、お医者さん、看護師、臨床工学技士、看護助手がいます。
その中で医療事務は1名なので、雰囲気に慣れるまでは大変です。
職種が違うのもありませすが、看護師からいろいろ雑用をさせられたり、強く言われる事もあります。
透析室は一つのチームなので、透析室のスタッフとコミュニケーションをとりながらスムーズに仕事をしていけるようにしていきましょう。
透析患者
透析患者さんは、週に2~3回毎回4~5時間ほどの治療を受けます。
透析治療は、長時間同じ体制で行い、一日おきに病院へ通院するため患者さんのストレスもたまりやすいです。
会話などのコミュニケーションをとることが大切です。
相手は治療に来ている患者さんと言うことを忘れず、接していきましょう。
透析室の医療事務・メディカルクラークのメリット・デメリット
透析室の医療事務・メディカルクラークのメリット
- 診療報酬での算定部分が狭い
- 毎日、ほぼ同じの仕事内容
- 覚えてしまえば仕事は楽
医療事務をしている方は、ご存じだと思いますが診療報酬とは、幅広く覚えるのが大変です。
しかし透析室で使う診療報酬項目は狭い範囲になる為、一度覚えてしまえば簡単です。
毎日、ほぼ同じサイクルで仕事が回る為、仕事の流れがわかりやすくスムーズに業務ができます。
透析室の医療事務・メディカルクラークのデメリット
- 祝日やお正月、ゴールデンウイークなど関係ない
- ほぼ同じ内容の仕事なので飽きてくる
- 透析室と言う狭い空間にいる事が苦痛になる
透析治療は祝日やお正月、ゴールデンウイークなど関係なくあります。
その為、透析室の医療事務・メディカルクラークは、祝日やお正月に休みがとりにくいです。
透析室はワンフロアで、色んな職種のスタッフといるため、息が詰まる事も多いです。
まとめ
透析室の医療事務・メディカルクラークは、仕事の内容は覚えてしまったら簡単です。
ただ透析治療の診療報酬が高いため、請求漏れや算定ミスを少なくするための努力が必要です。
人間関係も透析患者さんや透析室のスタッフとコミュニケーションの取る事で、お互いの信頼関係築くことができます。
有効な関係が出来れば、業務の効率化にもつながりたのしく仕事ができます。
私は10年透析室で勤務していました。
いろいろ勉強になり、医療事務としてさらに成長出来ました。
コメント